ピアノの演奏法

ピアノの演奏法は、初めはチェンバロの演奏法を流用していました。
しかし、チェンバロよりも残響が長いピアノでは、音を続けて演奏する奏法がより効果的であるため、レガートに演奏する方法、つまり、通常音の高さは異なる連続する2つの音を途切れさせずに滑らかに続けて演奏する方法をイタリアの作曲家クレメンティが生み出しました。
それまでは、2本の指を交互に使って途切れ途切れに音階を演奏していましたが、3本ないし4本の指を使って、親指が他の指の下に位置する指遣いによって完全なレガートを作り上げたのです。

クラスター奏法と内部奏法

クラスター奏法とは、鍵盤を手・腕・ひじを使って打楽器のように演奏する奏法で、アメリカの作曲家のヘンリー・カウエルらによって提唱されました。
内部奏法とは、通常のようにピアノの鍵盤を叩いて演奏するのではなく、内部の弦をギターのプレクトラム、つまりピックなどで直接弾いたり、弦の淵や真ん中を指で押さえながら対応する鍵盤を弾いたり、松脂を塗ったガラス繊維あるいは弦楽器の弓の毛を、ピアノ内部の特定の弦に通して擦弦したりすることにより、本来のピアノにはない音色を得るための奏法で、ピアノの作音楽器に劣後する特性を何とか克服しようとしました。

連弾と2台ピアノ

連弾とは、1人だけでなく、2人が座って高音部と低音部を弾き分ける演奏法のことです。
一般的な2人で演奏する4手連弾のほかに、ロシアの作曲家のラフマニノフなどの楽曲には、3人で演奏する6手連弾もあるのです。
2台ピアノは、その名の通り、ピアノを2台並べて演奏する方法です。
連弾よりも音量において勝り、また奏者が2人とも音域に制限されずに演奏できる利点がありますが、音が混ざり易く雑多に聞こえ易いという短所も持っています。
2台のピアノは1台ずつそれぞれ調律しますが、インハーモニシティはそれぞれのピアノに固有するため調律は他のピアノとは完全には一致しませんが、そのため微妙なずれによって賑やかな音になるのです。

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